2008年7月2日(水) -それは中指なのか薬指なのか。



私は人が好きだ。



そう。好きなんだよなー、たぶん。
それなのに立て続けに人と会うことになったり
大勢の人と一度に会ったりすると
本当にびっくりするほど疲れてしまう。


たぶん他人からはあまりそう見えないんだろうと思う。
ある意味「ああ、あの人ワイワイするの好きなんでしょ?」
・・とすら思われているかもしれない。
違うんだよなぁ。違うの。



だからふと思い出した。



大切な告白をするみたいに
「本当は大勢で呑むの好きじゃないんだよ」と
そっと言った君のことを。


「こうやってゆっくり話すのが好きなんだよ」
そう言っているみたいでうれしかったことを。


何だか思いがけず弱気に語る君の言葉を
正直に話してくれるその気持ちを
聞き逃さないように耳を澄まして聞いていた
あの日の私のことを思い出した。



もうきっとそんな風に話すことも
そうそうないだろうけれど
あの日、耳を澄まして聞いていた
その気持ちのひとつひとつを大切に思っているし、
これからも大事にしまっておこう。



どんな人から聞いた話も
その人がある意味勇気を出して
話してくれたことであればあるほど
どれもこれも本当に大切にしようと思う。


私なんかにそんな風に一生懸命
話してくれてありがとう。
私の目を見て語られたその気持ちのひとつひとつが
私を作ってくれていて
私を支えてくれているんだよ。



出会えてよかった。
あなたにも、あの子にも。
もう会えないあの子にも、あなたにも。





2008年7月4日(金) -叫ぶ



どこまでもどこまでも姉御肌で
どこまでもどこまでも思い悩む。


それはきっと彼女たちの後ろ側に
頼れる人がいなくて
助けてくれる人もいなくて
でもすごくがんばりたくて
負けず嫌いで生意気だった
若さ全開の私の姿が見え隠れするからなんだろう。


あの会社の中で今の私にできることなんてないのだ。
バイトの私は金の卵が消えていくのを
ただ残念に思いながら眺めていることしかできないのだ。


必要なのは給料のアップではない。
必要なのは肩書きなのだ。
派遣社員であることを
ずいぶん久しぶりに残念に思った。
給料以外のことで残念に思ったのは
初めてかもしれない。いや、初めてだ。



それなのに。



もうがんばれない。
私の「がんばろう」はどこへ行ったんだろう。
絶対に枯れることはないと信じていた
私の「がんばろう」が消えかけている。
ぶつかって、転んで起き上がって
つまづいて、転んで起き上がる。
どんなに時間がかかっても必ず起き上がって
半べそをかきながらがんばってきたというのに。
起き上がれなくなってしゃがみこんで
どうしても立てなくて
私の中の何かが困って泣いている。



もう立ち上がれないんだろうか、私。
まだゴールは遠く先だというのに。
小さく光るきれいで眩しい何かが、
それはとても遠くだけどまだ見えるというのに。



2008年7月6日(日) -振り込め詐欺



そういえばうちのお母さんが
振り込め詐欺にあって200万を騙し取られました。


いい大人になった息子が
「会社の金に手をつけて株を買った
損をしたわけではないからすぐ返せる
でもばれたら首になるから振り込んでくれ」と。
そう言われて振り込んだと。



きっと世の中の多くの娘は
「ああ、お母さん騙せされてかわいそうに」
そう思うんだろうねぇ、私は思わなかったけど。


私だってもし「誰かに怪我をさせてしまった」とか
そういうことで騙されたなら
「お母さん、世にはアホががいっぱいいるのだ
200万程度くれてやれ、そして忘れろ」
そう言うだろう、そう思う。


でもさ、考えてもみ?
会社の金に手をつけるような息子に
1円でも出すべきじゃないよ。
35を超えたような男のやったことですよ?
少年少女ではなくて。



「なんとか誤魔化して(金で解決して)」
なんていう浅はかで、ゆるい愛情が
こういう犯罪をはびこらせてもいるんじゃないのかねぇ。
犯罪を犯すやつが悪い。そりゃそうだ。
でも不正を犯した息子を金で守るのはいかがなものかと。


なんかさ、男がマザコンだらけなのもよくわかる。
そんな感じ。


しかしあちーな。今日。

2008年7月6日(日) -見失わない


この暑い中をせいくんと散歩に。
ベンチに座ってぼーっとタバコを吸う。
「ビール買ってくる!」とせいくんはコンビニへ。


あまりに暑いのでベンチから立ち上がり
ふらふらとコンビニに行ったせいくんを追いかけてみる。
コンビニをのぞく。
せいくんはもういない。


公園へ戻りながら思う。
せいくんはちゃんと公園にいるだろうか?
もしかしたら家に帰ってしまっているかもしれない。



でも心の奥の小さい場所で確信する。
「なーんて。絶対公園で会えるよ」と。



最初に座っていたベンチへ行ってみる。
せいくんはいない。
小さい木陰を見つけてぼーっとしてみる。
せいくんはこない。



ちょっと遠くを見てみる。
大きな木の木陰に座って
ビールを飲んでいるせいくんを見つける。



「ね。会えたでしょ?」
心の中でつぶやく。



せいくんが当たり前みたいな顔して言う。



「あちーな。帰るか」



君もきっと会えると思っていたでしょう?
というか、会えないかもしれないとすら
思わなかったんでしょう?



夫婦ですなあ、夫婦。
君と私は。


2008年7月7日(月) -七夕



さっきせいくんに「そう言えば今日七夕だねー」と言ったら



「何すればいいんだっけ!?(元気に)」




・・まあ敢えて言うなら
ね、ねがいごとを書いて笹の葉に?



できれば来年からにして。

2008年7月9日(水) -とまれ



「 考える 」ことをやめたいの。


考えたってどうしようもないことのほうが多いし。
それでも私の脳はエネルギーを使って
あれや、これを考え続ける。


ばかだなあ、私は。救えない。

2008年7月13日(日) -夏の日。



暑い。


ちょっと動いただけで汗をかくくらい
暑くて、暑くて。
まあちょっとうんざりするけど
それでも夏の日差しが嫌いなわけではない。


ばんばん洗濯をする。
干すそばから乾いていくのがわかる。
大きなシーツも、ジーンズも
ぐんぐん乾いて風にゆらゆら揺れる。
洗濯のいい匂いと日向の匂い。



昨日の夕方ものすごい雨が降った。
あれはさ、スコールだよ、スコール。
まるでバリ島の夕方みたいに。
雨が上がった後の空は本当にきれいで
子供の頃の夏休みの夕方の匂いがした。


どんなに歳をとっても
「あちー」と思いながら
夏を楽しめるといいなあと思う。
冷たいソーメンを食べながら
ベランダで水遊びをしたりして。
シミなんて放っておいて。


お日様の匂いと雨の匂い。
また、夏が来たよ。


2008年7月13日(日) -やりたいことだけ。



ここ数年、働きながら心に決めたことは
「やりたいことしかやらない」ってこと。


「バイトがやるべきじゃないだろー」って
誰から見ても思えることの中でも
「やりたいことだっやる」
まあそりゃあ、もちろん
「やりたくないことだったらやらない」
シンプルと言えばシンプル。


システム系の部門管理者っていうのは
自分の役に立ちそうだったし
ちょっとおもしろそうだからやった。
で、2年で辞めた。
ちょうど替わりたいっていう人も出てきたし。


でもグリーン担当はやらない、つまらないから。
もちろん新入社員を教育したりもしない。
例え部分的なことでも。
頼まれたときは死ぬほど驚いたけど、あほかと。
大体そんなことバイトにさせないで。
責任持てないよ、期待の新人の世話なんて。


100円程度時給上げられて
何でも言うこと聞いたりなんかできないよ。
もうお給料の問題じゃないんだよなあ、たぶん。


やらねばならぬことをじゃかじゃか片付けて
おもしろい仕事を探そう。
そして手に入れよう。

2008年7月15日(火) -乱舞


きれいに整った未来を望みすぎて
慎重になって歩幅が小さくなる。
真っ直ぐ無駄なく進んでいこうとし過ぎて
寄り道をしなくなる。


わき道にちょっと入ってみたら
見たこともないくらい
きれいな花が咲いていたりして。
道に迷ってしまったら
冷たい水の流れる川で休憩したっていい。


思いっきり走ったら
きっとすっきりするんじゃない?
風だってきっと気持ちいいよね。


整った未来は過ごしやすいだろう。
想像できる、なんとなく。
整理整頓された、安全な未来。


でも本当の美は乱れの中に。
乱れ踊る。踊らないと。
羊男だって言っていた。



『踊るんだよ』
『音楽の鳴っている間はとにかく踊り続けるんだ』



2008年7月17日(木) -カイロプラクティス



足の付け根が痛いっていうか
違和感があるのがずーっと嫌で
整体だの、骨盤矯正だの色々やっている。


でもどれも一瞬よくなるけど
治ったりはしないんだよねぇ。


で、凝りもせずに今度はカイロプラクティスに。
ちょーーーー痛かった!
バキバキされるのが痛いんじゃなくて
その前に「筋肉をほぐします」っていう
マッサージみたいなやつが。
太ももの前と後ろの筋肉と
足首がガチガチなんだって。
で、ぎゅーぎゅー押されたり
伸ばされたりしたんだけど
もう痛いのなんのって。
「これでお金を払うなんて、払うなんて!」
って感じ。



でもさっきストレッチしてて
「あれ?」って思った。
何か身体が柔らかくなったよ。
特に前屈するとよくわかる。
足の裏の筋肉がほぐされたってことかしら。


足の付け根の痛いのが治るかどうかわかんないけど
ガチガチに固まっている筋肉を
とりあえずほぐしてもらうために
しばらく通ってみよう。



痛いけど。



ちょーーーー痛いけど。

2008年7月29日(火) -その理由



せっかく出会ったのに
きちんと話すことができない。
とにかくそういうのは残念でならない。
歳をとったからなのか
私が変わってしまったからなのか。



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エレベータを待っているところを
通りかかる。そして質問を受ける。


「一緒に乗る?」


そりゃ乗るだろ。
一台見過ごせっていうわけー?
小学生か。小学生だな、あれは。


2008年7月30日(水) -夏の夜




会社のビアパーティで空にたくさんの花火が咲いた。
空から降ってくるようで
本当に本当にきれいだった。
本当に泣けるくらいきれいだったんだよ。



夢だったのかもしれないなぁ。
全部、何もかも。


Akiary v.0.51